鈴木ひじきのチラシ裏

書きたいことを書きたいときに自由に書くためのチラシ裏のような場所。更新頻度超低め。

Macについて思うこと

■はじめに

TwitterのタイムラインがMacの批判で溢れていたので一体なんだ!?と思って流れを追ってみると、大学指定のLet's noteに対してゴミと言っているツイートが原因のよう。

で、その当人はMacBookを買えと言っている

これが批判を食らいまくって、いやMacBookのほうがクソだろとなっているらしい。

なるほどー。ふむふむ。

 

Let's noteはインターフェースも非常に充実していてスペックも必要十分、ビジネスシーンでの持ち出し用途を想定されていることから軽量・堅牢で、持ち歩きの多い大学生には適していると思う。(デザインとスピーカーはイマイチに感じるが……)

大学生協で購入するパターンが多いようだが、その場合保証はかなり手厚いようなので、そういう意味ではPCに不慣れな人にも最適だろう。

Let's noteは決してゴミではない。優れたノートPCだ。

 

Macも以前から比べるとメジャーになっていると感じているが、正直汎用性で言えばWindowsの足元にも及ばないと思う。学問に使うノートPCを、わざわざ汎用性に欠けるMacにする理由はなにもない(デザイン学科などは除く)し、自分としてもオススメはできない。

大学生が学校で使うPCとしてMacを買うのはオススメできない。

 

俺も学校側からMacが推奨されている場合を除き、PC詳しくない人は生協に売ってるLet's note買ったほうが良いと思うし、自分でマシンを選びたい人や節約したい人は他メーカーのWindowsノートPC等、とにかくWindows機を買ったほうが間違いなく幸せになれると思う。

 

批判元のツイートに対して思っていることは以上。

 

ただ、この話の流れでMacはイキリだからクソ」などと言う訳のわからない理由で叩かれているのが散見されて(ソフト資産が少ないとか、ゲームできないとかでクソって言うなら事実でしかないので納得なのだけれど……)、10年前にMacに一目惚れしてから、かれこれ気付けば4台買って10年使い続けてきている自分としてはとても悲しくなってきてしまったので、良いところ(悪いところも)と、使っている理由を紹介したいと思う。

ちなみに別にMac信者ではないので毎日Windowsマシンも使っているし好きだ。

なのでWindowsも褒めつつ紹介していく。

 

■自分が思う、Macの良いところ

・シンプルなプロダクトデザイン

正直筐体デザインは人によって好みが分かれると思うが、自分はとても好きだ。

正直搭載しているパーツのシールがベタベタ貼ってあってゴテゴテしているデザインは好きではない。なのでシンプルなMacのプロダクトデザインはとても優れていると思う。

一番最初に買ったMacBookPro Early 2011の頃から今使っているMacBookPro 2020まで、それは変わっていないのが嬉しい限りだ。

ちなみにWindowsのノートPCのデザインも優れていると感じているものが増えている。Microsoft Surfaceのプロダクトデザインも同じようにとてもシンプルでとても優れていると思っている(実際初代Surface Proも所有しているが、素晴らしいデザインだと思う。最新モデルも非常にいいデザインである)

こういうシンプルなプロダクトデザインは、所有欲も高めてくれるのでとても良いと思う。

 

・巨大かつ操作性の高いトラックパッド

MacBookトラックパッドは異常にデカい。このデカいトラックパッドがめちゃくちゃ使いやすい。マウスよりも圧倒的に便利だと思う。

自分の思った通りに動いてくれ、ジェスチャーの反応もまるで高性能なタッチパネルに触れているようにスムーズである。

最近のモデルでは物理的な押し込みではなくなり、振動で擬似的なクリック感を生み出すようになったが、これも驚くほどリアルで感動する。

デスクトップはWindowsにしてもいいけどノートはMacがいいな、と思う最大の理由かもしれない。

 

・搭載フォントと、フォントレンダリングの高品質さ

気にならない人には気にならないかもしれないが、フォントレンダリングが非常に優れているし、そもそも搭載しているフォントも高品質である(ヒラギノ系フォントが最初から入っているのはとても素晴らしいと思う)

こうやってブログを書いていても文字の品質が高いので書いていて楽しくなる。

個人的には表示される文字の品質には拘るほうなので、Windows環境の文字を見ると気になってしまう事が多い。(昔はMacType等を導入して対処していたが、あれは不具合が結構多くWindowsUpdateが終わらない不具合に悩まされたこともあったので使うのをやめてしまった)

同じフォントをWindowsに入れてフォントビューアで見ても、ここまで美しいレンダリングはされないので、やはりここは大きなメリットだと思う。

 

・UIの美しさ

前述のフォントレンダリングの話とも関わってくるが、UIが美しい。

PCは機能性も大事だが、個人的にはUIの見た目にもこだわりたいタイプなので、見ているだけで美しいUIには心惹かれるものがある。

Retinaディスプレイ搭載以後、高解像度環境でHiDPI表示を行った際の最適化もWindowsより圧倒的に進んでいると思う。アイコンやテキストの綺麗さにいつも惚れ惚れしてしまう。使っていて楽しい。

 

Apple製品との親和性

Apple製品全般に言えることが、Apple製品同士の連携が強い。

Apple WatchiPhoneも使用しているが、iPhoneに電話がかかってくるとMacにも通知が来てそのまま電話を取る事ができるのでスムーズだし、SMSも返信できるし、iPhoneテザリングMac側からONにすることも可能だ。ワイヤレスでiPhoneの充電残量や電池残量も見ることが出来る。また、お互いで見ている画像や動画、WebサイトなどはAirDropで瞬時に双方ワイヤレスで送信することが出来る。

また、Apple Watchを腕につけている間はMacのロック解除を自動で行うことができる。

家ではAirPlay2対応の4K TVを使用しているが、瞬時にMacで表示している映像や音楽をTV上で再生することができてとても便利だ。

このようなスムーズな連携が魅力的に感じている。

 

・オーディオレイテンシーの少なさ

ちょっと専門的な話になるが、MacのオーディオエンジンのCoreAudioは遅延が少ないし、安定している。DAWを使う時には安定感があるのでとても気に入っていた。

WindowsでもASIOやWASAPIを使えば正直大差ないが、安定感はMacのほうが上だと思っている。

Logic Pro Xのような安価で優れたDAWがあるのもメリットだ。

 

Windowsも普通に動く(※M1機除く)

悪いところで書くが、Macの弱点はソフトウェア資産である。

幸いにも、最新のM1移行前のMacではほぼカンペキにWindowsを動作させることができる。Bootcampを使えば再起動は必要なもののほぼフルにマシンの性能を生かしてWindowsOSを使用することが出来るし、Parallels Desktopなどの仮想化ソフトウェアを使用すればMacを使いながら必要に応じてシームレスにWindowsアプリをMacアプリの一部のように動作させることができる。

自分はどちらも使ったことがあるが、Parallels Desktopで十分満足している。

Intel Macの場合の話。M1機は現状ではアーキテクチャの違いで正式にWindowsを動作させることはできない。一応Parallels Desktopの最新版はM1でWindowsが動くようになったが、プレビュー版のライセンス提供されていないARM Windowsを動かすことになるので正式なものではないため、ここではM1機を除く、とさせていただく

 

■自分が思う、Macの悪いところ

・コストパフォーマンスが良くない

M1機はARMへの刷新のためずば抜けたスペックのため結構よくなったが、前のIntel Macは正直微妙だった。ちょっとストレージ上げるだけで20万くらいするし。

たとえばMBP13のIntel版、i5でRAM16GBでSSD512GBでオンボグラフィックで20万くらいだったけど、これWindows機だったら同世代のi7にRAM16GBでSSD1TBでおまけでGeForceのGTXシリーズが付くだろう。

Macをあえて使う理由がないなら同価格のWindows機買ったほうがゲームとかも出来て良いんじゃないかなーと思う。

スペックだけを考えるとどう考えても高いので、批判される原因かなぁと。

 

・拡張性がない、何でも切り捨てようとする

シンプルなプロダクトは好きだけど、たまに暴走するのは好きじゃない。

俺がMBP2011を使っているころもUSB-Aが2つしかないのかぁ……と思っていたが、MiniDPやSDカードスロット、LANポートなどはあり個人的には必要十分だった。

が、今はなんとThunderbolt3(USB-Type C)ポートが4つ(下位モデルやM1機だと2つ!!)しかない。流石にそれは削りすぎだろと思う。

なので外付けの本体に合体するタイプのドックを使っていてそれをつけてしまえば文句はないのだが、ドック買わないとUSB-Aが使えないノートはさすがにどうなんだ……と思ったりはする。

あと2011の頃はHDDもメモリも自分で増設出来ていたが、今はそれも出来なくなった。

CTOでストレージを上げるとクソ高いので、正直この仕様は納得がいかない。

薄いのはいいんだけどなぁ……

 

・ソフトウェア資産が少ない

Windowsは凄い。とても優れたフリーソフトが星の数ほどある。

Macも優れたフリーソフトは十分に存在するし自分はそんなに困っていないが、Windowsほど痒いところに手が届かない印象がある。もしくは同じようなソフトはだいたいあるが、有料だったりする。

後ゲームは壊滅的だ。これに関してはMacを選ぶ理由はないというか、絶対に選んではならない。

3Dゲームやらない、美少女ゲームしかやらない自分のようなユーザーはParallels Desktopで何の問題もないが3Dゲームやるような人は間違っても選んではいけない。

この辺は正直逆立ちしても勝てないし、これを理由にMacを選ばないというならば納得である。

あとMacは古いOSのソフトがすぐに動かなくなる。さっきハード面でも要らないものを切り捨てる傾向にあると言ったが、ソフトウェアも同じ傾向にあると思う。

MacではCatalinaから32bitアプリを動かなくしたし、Big SurではM1でARMアーキテクチャになったことから今後いつかはx86 CPUのアプリも動かなくなるのかもしれないと思っている。

それに比べてWindowsはさすがに16bitアプリは捨てられたが、32bitアプリは動く。

なんならWindows9x世代のアプリやゲームがWindows10で平然と動いたりする。恐ろしい互換性だ。

切り捨てるおかげで革新性も生まれやすいのだが、正直困ることのほうが多い気がするのでここはWindowsスタイルのほうがいいんじゃない?と俺は思う。

 

■自分がMacを使う理由

良いところ悪いところを書いていて思ったが、まぁMacとかいうのはクセのあるPCなのである。

ソフトウェア資産も少ないしハードの拡張性は最悪、その割に高い。自分で書いてると誰が買うんだこんなPC?黙ってWindowsPC買ったほうが安くてゲームも出来て良いぞ?と思ってくる。

良いところを紹介したいのに批判的になってきた……

 

でもそんな微妙なところも結構多いMacも、所有してみるとなかなかこれが愛しくなってくるものだ。愛すべきバカと言う感じ(?)

スペックだけじゃ測れない価値があると個人的には思う。

正直詳しい人はプロダクトデザインや所有欲、手触り、フィーリングにはこだわりがない人が多い傾向にあり、実用性やスペックを追求しがちであるが、自分はいつも近くにいる相棒だからこそ、そういう部分にも目を向けたいと思っている。

だから正直割高だしその割にインターフェースショボいし……と思う部分があっても、それ以外の部分に魅力を感じてMacを使っている。

プロダクトデザインやフィーリングでマシンを選ぶと情弱やイキリなどと言われてしまいがちではあるが、俺はそれに異論を唱えたい。自分の使いたいものに正直になってほしい。スタバでMac使うことの何が悪いんだ。俺はスタバあんま行かないけど。

もちろん発端になったツイートのように”大学や企業などでWindowsマシンを使うことを推奨”されているのにわざわざMacを選ぶ&勧めることには同意しがたいが、プライベートでMacに惚れた人は、周りのそういった意見には流されずに自分の持ちたいものを買っていいんじゃないかと思うまぁ正直動かないソフトとかの面で覚悟はいるけど……M1になってWinに逃げられないので余計に。オシャレってだけで選ぶとしんどい時期かも……

ま、思ってたのと違うのなら売ればいいよ。リセールバリュー高いんだし。

 

■まとめ

WindowsMacもいいところあるよ。喧嘩せずに仲良くしてね!

 

追記:そういえば書いてないなあと思ったので追記しておくのだけど、もしそれが初PCなのだとしたらWindows機を選んだほうが良いかなあと思う。Mac選ぶのは個人的には大歓迎なのだけども、そうであったとしてもWindows機は使えるようになっておいたほうが良いから。

会社でPCを使って業務を行う場合、一部を除き大多数はWindowsMS Officeのような組み合わせだと思うので(実際この組み合わせは便利)きちんと慣れておきましょう。